地域密着型の三事業連携による在宅支援システム
福島県石川郡浅川町を本拠地とし、周辺の石川町や棚倉町にサービスを展開する株式会社cococaraは、複数の在宅支援事業を一体的に運営している。いちご訪問看護ステーション、デイサービスすみれ、こころ居宅介護支援事業所の三つの柱が相互に連携し、医療・介護・生活支援の全領域をカバーする体制を構築。各事業所が独立して機能するのではなく、利用者一人ひとりの状況に応じて最適な組み合わせでサービスを提供している。
訪問看護では点滴や胃ろう管理、褥瘡処置といった医療行為から服薬指導まで自宅で対応し、24時間のオンコール体制も整備している。デイサービスは認知症の方を対象とした小規模な通所介護を実施し、健康チェックや入浴介助、機能訓練を通じて家族の介護負担軽減にも貢献。居宅介護支援事業所がケアプランを作成し、三事業の連携を調整することで、入院から在宅復帰、日常生活の維持まで切れ目ない支援を実現している。
心と体の健康づくりを軸とした経営方針
「ここから始める心と体の健康づくり」という企業テーマのもと、技術的なケア提供だけでなく心のケアを重視した運営を展開している。看護や介護の現場では、利用者一人ひとりの人生や日常に向き合い、その人らしい生活を継続できるよう支援することを基本方針に据えている。医療処置や介護技術の習得はもちろん重要だが、それ以上に利用者やその家族との心の対話を大切にし、関わるすべての人々が笑顔になることを目指している。
スタッフ間では表情や言葉のやり取りを通じて安心できる職場環境を作り、自分らしさを保ちながら長く続けられる働き方を推進。正直、こうした理念を掲げる事業所は珍しく、単に業務をこなすだけでなく、利用者の生活の質向上に本気で取り組む姿勢が印象的だった。営業時間は8時から17時、定休日は日曜日と地域に根ざした運営を継続し、磐城浅川駅から車で4分という立地で地元密着の活動を続けている。
柔軟な勤務体系と専門性発揮の場
看護師・准看護師・介護職員の採用において、多様な働き方に対応できる勤務条件を設定している。デイサービスでは週2日からの勤務が可能で、短時間勤務やシフト調整にも応じており、限られた時間でも専門性を活かせる環境を用意している。パート勤務であっても、利用者との信頼関係構築や個別ケアの実践など、やりがいのある業務に携われる仕組みを整備している。
訪問看護の立ち上げ段階から参加できる機会もあり、ゼロからサービスを構築していく達成感を味わえるという声が聞かれる。応募時の年齢制限は設けておらず、入社時期についても求職者の事情に配慮した対応を行っている。努力に見合った収入を得られる環境づくりにも注力し、看護職としての専門性を正当に評価する体制を構築。安心して長期間働ける職場として、地域の医療・介護人材の定着に貢献している。
利用者・家族との信頼関係構築への取り組み
在宅での医療・介護サービス提供において、利用者本人だけでなく家族との関係性構築を重要な要素と位置づけている。家族が抱える介護への不安や悩みに時間をかけて耳を傾け、少しでも気持ちが軽くなるような対話を心がけている。
デイサービスの現場では、利用者との日常的なやり取りの中で自然な笑顔が生まれる瞬間を大切にしており、そうした積み重ねが家族全体の雰囲気を好転させることもある。訪問看護では病院とは異なる家庭的な環境で、その人らしい時間の流れを尊重した関わりを実践し、スタッフ自身も看護職としての存在意義を日々実感できる職場環境が整っている。


