デジタルスキルを軸に置いた、B型事業所の現場
就労継続支援B型の工賃作業に動画制作を選んだONEGAME四日市(ワンゲーム四日市)は、三重県四日市市城東町に拠点を構えるアイダブエイチ株式会社の施設だ。企画・撮影・編集・YouTubeアップロードという実務に即した工程を日々こなすことで、在宅ワークとして通用するスキルが実践の中で育っていく。「ただ練習するのではなく、実際に形になるものを作っている」という感覚が、利用者のモチベーションを維持する要因の一つになっている。
工賃作業として動画制作を採用している点は、他の就労支援施設との明確な違いだ。パソコン操作が初めての方でも基礎から段階的に学べるカリキュラムを組んでいるため、未経験でのスタートを心配する必要はない。
eスポーツを通じて育てる、チームで動く感覚
選手コースでは戦略的思考と集中力、イベントコースでは円滑な進行を支える判断力、MCコースでは情報を正確に伝える発信力とコミュニケーション能力。3コースそれぞれが異なる社会スキルを訓練する場として機能しており、どれを選んでも社会に出たときに活きる力が培われる設計だ。同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨する経験が自信につながるという声は、この施設で繰り返し聞かれる。
「ゲームを通じて人と協力することに慣れてきた」という利用者の変化は、eスポーツが持つ集団活動としての側面を活かした支援の成果として表れている。
在宅リモートと送迎、二方向からアクセス障壁を下げる
外出が難しい方にはリモートでの個別指導を、交通手段がない方には玄関先までの送迎を。ONEGAME四日市(ワンゲーム四日市)は通所へのハードルを二方向から取り除く体制を整えている。赤堀駅から車で約4分という立地も含め、「来るための障壁を一つずつ減らす」という考え方が支援全体に貫かれている。
在宅利用と通所を組み合わせているという利用者も多く、「どちらかに縛られないのが自分には合っている」という声が目立つ。個人的には、柔軟さをシステムとして持っていることが、単純に「やさしい」とは違う実用的な強さだと思った。
3拠点、年齢上限なし ― 間口の広さが生む多様な利用者像
アイダブエイチ株式会社は四日市市・津市・沖縄県うるま市の3施設でONEGAMEブランドを展開。対象年齢は18歳以上で上限を設けていないため、20代から中年世代まで多様なバックグラウンドを持つ利用者が同じ環境で活動している。2026年6月には一般就労2名決定の報告がブログで公開され、長期的な支援が就職という出口につながった事例が蓄積されている。
見学・体験は無料で受け付けており、スタッフと話しながら自分の目標と施設の方向性が合うかを確認できる。問い合わせは059-340-8590、SNSはInstagramでも情報発信中。


